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まちづくり

分岐点

2018.03.24

前進を続けていくと、三叉路に差し掛かってしまうことがある。どちらの道に進むか選択しなければならい機会に直面するのだ。To be ,or not to be・・・とは違う、その道をどちらに選ぶかで明らかに違う未来が待っている、そんな瞬間、そしてその決断を強いられるときが不意に眼前に訪れる。(有)真砂の眼の前にも三叉路が見えてきたのだ。地域商社真砂の活動を今後も続けていくのかどうなのか。続けていくとすれば若者も雇用し、世代交代の対策を取らなければならない。人口減少も進み益田圏域のマーケットは今後縮小していく。あきらかに「外部」に展開していかなければならない。地産地消を貫き、緩やかに縮小していくこともひとつの方法に違いない。これまで以上の負担を抱えながら、もはや大きな波となったグローバリズムの洗礼をかわし航行していくには勇気と才知、そして資本力も必要だ。この事業を未来永劫遺していくのか、それとも身の丈分だけの活動にとどめ置くのか。

われわれは続けていくことを明確に選択し、あきらかにその方向に舵を切ってしまった。「真砂のとうふ」の名前を石碑のごとく風雨に耐え忍ぶものにしていくために。

年明けから東京で営業展開を行い、催事を敢行した。日持ちのする商品を開発することに投資し、これまで賞味期限の関係で展開できなかったエリアにも進出する計画をたてている。益田市以外の企業とも連携し、お土産物や、あらたな観光商品の開発にも挑戦をはじめた。トウフマン2号を「発掘」し磨きもかけている。

本当に大丈夫なのだろうか?こんなことがうまくいくのだろうか?おとなしくのんびりと豆腐だけつくってりゃいいものを。旗印「小さく生き抜く」はどうした?ともう一人のトウフマンが言う。

たとえばサッカーで言えば、その時代に応じてサッカーの戦術の多くは変遷している。一度秀逸な戦術を生み出し、適材適所の優秀な選手を獲得し続け、その戦術を機能させることが出来れば永遠に勝ち続けられるという安易なものではない。「小さく生き抜き」続けていくためには戦術のリフォームも必要なのだ。地域商社の戦術変更。

(有)真砂をはじめて訪問される方の多くは、工場のあまりの小ささに、その存在に気付かず通り過ぎ、道に迷ったのではないかと連絡されてくる。山里のそんな小さな会社でありつつも、えっ、と驚くような痛快な展開をぜひ試みたい。音楽の世界ではインディーズレーベルの多くは短命であるが、真砂は食のインディーズレーベルでありながらも、とんがったまま息をし続けていく、そうありたいと願う。より遠くへ・・・真砂の新たなる挑戦がはじまる。春である。