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まちづくり

土筆はじめ

2017.03.09

幼い頃、春になると、母の実家近くの加古川の土手に土筆(つくし)を採りにいくのが楽しみだった。
もう何十年も前のことなのに、この季節になると、対岸から吹く風の肌寒さや母の手のぬくもり、ふんわりと香る土の匂いとともに鮮明に記憶が蘇る。なんでもないコトだけれど、きっとこれから何十年先も、シワシワのおばあちゃんになっても、かならず毎年思い出すであろう小さくも幸せな記憶。

土筆は、湿気の多い土壌に生育し、浅い地下に茎を伸ばしてよく繁茂する。
根が深いことから「地獄草」の別名も持つそう。

幼少期の体験は、この土筆のように心の奥底にしっかりと根づき、良くも悪くも一人の人間を形成する大切な要素となるのだと思う。

 

私の郷は兵庫県だが、縁あってこの真砂の地にたどり着き、1年半がたった。
「なぜ真砂に?」 何十回、何百回と問われるが、答えはあるようでない。

ただ言えることは、この地には、日本人が忘れかけている、そして探し求めているモノが確実にあるということ。
この厳しくもあたたかい大地での営みの中に、地域の人との触れ合いの中に、私にとって、また決して少なくないであろう 「今、不安と生きづらさを感じている理由」を求める人にとってのアンサー(気づき)が日々あると思っている。

 

このたび、恐れ多くも新参者の私が、当真砂地区公式サイトのweb編集長をつとめさせていただくこととなった。

私の得意とするところは、Iターンとしての外からの目線と、一住民としての内からの目線の両方を兼ね備えた上での情報発信である。

食をテーマとする地域づくりに励んでいる真砂。
特産物である米と野菜、そして人を育む大切な要素である水と土。
外から水のように流れついた私が、“土の筆(つくし)” の思い出から、まずは筆はじめをしようと思う。
春の息吹の如く、真砂の地に、ほんの少しでも新しい風を入れることができれば本望である。

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